現在の仕事内容は?
野菜の種子を安定的に生産し、世に届けるための計画づくりと管理を担っています。国内外の生産地や委託会社と連携し、数量の調整、契約の取りまとめ、栽培の指導まで幅広く担当。具体的には、生産地を選定し、気候や病害のリスクを見極めながら、1年以上先を見据えた生産計画を立てています。また、圃場を巡回して生産者とやり取りを重ね、日々の栽培状況を確認。各地の農家と協力し、研究部門が生み出した新品種が市場に届くまでのプロセスを広く支えることが私の仕事です。
People
舞台は、世界。
答えのない問いに挑む。
調達管理部 野菜調達課
永谷 親彦
農業研究科
修士課程修了
2016年度入社
野菜の種子を安定的に生産し、世に届けるための計画づくりと管理を担っています。国内外の生産地や委託会社と連携し、数量の調整、契約の取りまとめ、栽培の指導まで幅広く担当。具体的には、生産地を選定し、気候や病害のリスクを見極めながら、1年以上先を見据えた生産計画を立てています。また、圃場を巡回して生産者とやり取りを重ね、日々の栽培状況を確認。各地の農家と協力し、研究部門が生み出した新品種が市場に届くまでのプロセスを広く支えることが私の仕事です。
「研究は脳、生産は心臓」。入社したばかりのころ、ある農家さんが言っていたこの言葉が今でも胸に残っています。どれだけ良い品種の開発に成功しても、その種子を確実に生産し、出荷できなければ意味がない。気候変動や病害の影響を受けやすい種子生産には、絶対的な正解がありません。だからこそ、生産者の経験と、私たちの持つデータやノウハウを重ね合わせ、一緒に最適解を探し続ける必要があります。70代の農家さんから「先生」と呼ばれることもありますが、実際にはお互いをリスペクトし合う関係です。数十年にわたってサカタのタネを支えてくださる生産者と共に、種子を未来へつないでいく。それが、私の使命だと考えています。

植物という「正解のない相手」と向き合うことが、難しくもあり、面白くもあるんです。仮説を立て、試験を重ねても、気候や環境によって思い通りにはいかない。けれど、その不確かさこそが、「次はどんな手を打とうか」という探究心や挑戦心をかき立てます。そして、私が関わった種子は世界中の畑に蒔かれ、やがて誰かの食卓にのぼる。当社には世界トップシェアを誇る野菜もあります。自分の仕事が、世界中の人々の食を支えているという手ごたえや責任感が、私を突き動かしてくれるんです。
気候変動が進む今、かつて「適地」とされた場所が適地でなくなることもあります。既存のやり方にとらわれず、生産地や生産方法を常に問い直す姿勢が欠かせません。国内外を飛び回り、現場に寄り添いながら、より良いサプライチェーンを築くことが目下の課題です。将来的には、海外駐在も含めグローバル・ローカル双方で活躍できる人財を目指しています。世界規模で最適解を探り続け、人々の食を支える重要な使命をこれからも果たしていきたいと思います。


